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Vol.93 『サンゲリア』

サンゲリア パーフェクト・コレクション観賞映画振り返りコラムの36回目は1980年に観た『サンゲリア』。本八幡駅前の映画館で観たのですが映画館名は覚えてません。同級生男2人女2人の4人で観に行きました。親族以外の女性と一緒に映画を観たのはこれが初めて。いつも威勢のいい女の子が腕に飛びついてきたのは別な意味で驚きました。あぁ、この子も女の子なんだなぁと(^_^;)
映画としてはルチオ・フルチ監督のゾンビ物。いわゆるスプラッター映画になるわけですが、なぜこの映画を観に行くことになったのか、選定基準がまったく思い出せません。個人的に興味があったわけでもないし、一緒に観たメンバーがこういう映画が好きだったわけでもない……うーん、謎。


1970年代半ばから『エクソシスト』『オーメン』などのオカルト映画がヒットし、1977年の『サスペリア』など、ホラー映画が一つのブームとなっていました。それがスプラッター映画へとエスカレートしていったのは1979年公開の『ゾンビ』によるところが大きいと思います。これ以前にもスプラッター映画はありましたが、マニア向けで一般の知名度が高かったとは言い難かったと。
それまでのホラー映画と比べ、凄惨なシーンや暴力的なシーンが多いスプラッター映画。もちろん『オーメン』などでもショッキングなシーンは多々ありましたが、それをとりまとめるストーリーがきちんと介在していたと思います。それに比べてスプラッター映画は、とにかく観客を怖がらせることに重きが置かれ、ストーリーは存在するものの、話で恐怖感が得られません。
ホラー映画を観終わった後の背筋がゾクゾクっとするような恐怖感。スプラッター映画にはこれがない。恐怖というよりも気持ち悪さのが強いですよね。気持ちが悪いものと怖いものというのはまったく異なるものなので、そういった点でオカルト映画に比べてスプラッター映画は一段低くみてしまいます。
この作品もストーリーと言えるようなストーリーがあるわけでもなく(ないわけではありませんが)、『ゾンビ』の舞台を南の島を持っていっただけのように感じられ、そこになんら新鮮味もなく、ただただ蘇った死者が人間を襲うグロいシーンが続くだけという感じがしました。
その不気味さ、気持ち悪さは『ゾンビ』に出てくるゾンビよりもおぞましい造型となっており、いかにも土の中から出てきましたという感じに腐っていたりするので、『ゾンビ』よりも変な意味でリアルだったりします。この作品のポイントはそこだけですかねぇ。根強いファンが存在する作品ではありますが、どうもカルト的な作品というイメージしかないというのが正直なところです。サメを水中で襲うゾンビとかねぇ……。
それにしても……本当に、なぜこの映画を観に行ったのかなぁ……不思議(^_^;)
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