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園子温監督最新作『冷たい熱帯魚』ヴェネチア国際映画祭公式上映&レッドカーペット

この度、来年公開日活配給作品・園子温監督最新作『冷たい熱帯魚』が、開催中の第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門にて現地時間7日(火)21:30からワールドプレミアとなる公式上映が行われました。
1100席の上映会場(Sala Darena)はオフィシャルコンペと時間が重なり、尚且つ平日の遅い時間にもかかわらず、園子温監督の新作を心待ちにしていた750人の観客で埋まった。
本作は実際に起きた幾つかの連続猟奇殺人事件からインスパイアされた人間の狂気と極限の愛を紡ぎあげた『愛のむきだし』に続く全世界待望の作品。上映前に今回の参加ゲストが紹介されていき、園子温監督が紹介されると更なる拍手と歓声に包まれた。上映中も途中退乗客はほぼ無く、上映後もスタンディング・オベーションに包まれた。上映終了間近、出演者のでんでんが緊張のあまりトイレに出てしまい、最初、スタンディング・オベーションに参加出来なかったアクシデントがあったものの、彼が戻るとひときわ拍手が大きく鳴り響き『ノルウェイの森』を超え6分もの鳴りやまぬスタンディング・オベーションの歓声に包まれた。その後も世界ではじめて観た観客たちがキャストや監督への賛辞が送り続けられ、映画史を塗り替えるほどの想像を絶する役者陣の競演に劇場内は沸いていた。


現地時間の明日8日(水)の11:00には公式記者会見が予定され、11日(土)に受賞結果が発表となる。なお早くも本作は、フランス・ドイツを初め世界で10カ国での公開が早くも決定していて、映画祭もヴェネチアを皮切りに、トロント、釜山の映画祭が決定しており世界が注目している作品となっている。
・園子温監督(48歳)コメント
終わった時に、でんでんさんがいなかったのにはびっくりしましたが、観客の手ごたえは感じました。スタンディング・オベーションは長くてちょっと立ち疲れたかな(笑)。でも、衝撃的な内容にもかかわらず観客の皆さんがほぼ途中で帰ることなく観ていただいたのが本当に嬉しいです。この作品は何回か観て行くうちにコメディにも観えてくるはずだと思います。
・吹越満(主演)(45歳)コメント
海外の映画祭の参加は初めてですが、凄く面白い体験をしました。また自分が出ている作品とはいえ映画を観るだけでこんなに疲れる経験も初めてです。ここに来られなかったキャストやスタッフに、今はまだ美味く言葉で伝えられませんがこの感動を伝えたいと思います。
・でんでん(出演)(60歳)コメント
自分も海外の映画祭は初めてで、緊張が最高潮に達して、最後にトイレで途中退席して申し訳ありません。ネタでもなんでもないですよ(笑)自分の芝居を観ていて自分が一番恥ずかしくなりました。こんな遅くの上映にも関わらず多くの観客たちに最後まで観て頂いて本当に感謝です。
・黒沢あすか(出演)(38歳)コメント
結構劇場が笑いに包まれていて意外だなぁとびっくりしました。この映画祭には『六月の蛇』以来8年ぶりの参加ですが、自分も30代も終わりに近づき、もうひとつ何か残したいと思っているところで、この作品に出会えて本当に嬉しいです。園監督には色々な事を託し、このような素晴らしい作品が完成しました。園子温監督に出会えて本当に嬉しいですし感謝しています。出会うべきして出会ったという感じでしょうか。
●『冷たい熱帯魚』(英題:「COLD FISH」)作品紹介
家庭不和の中、熱帯魚屋を営む主人公が、ある日出会った同業者の手伝いを行ううちに、想像を絶する猟奇殺人事件に巻き込まれていく…。
監督・脚本:園子温『自殺サークル』、『愛のむきだし』、『ちゃんと伝える』
主演:吹越満
出演:でんでん 黒沢あすか 神楽坂恵 梶原ひかり
製作・配給・宣伝:日活
●ベネチア国際映画祭 オリゾンティ部門について
先鋭的であり、革新的な才能を発掘する事を目的にした部門で、ドキュメンタリーや短編作品も含まれ、過去の日本からの出品作品は2004年『ヴィタール』(塚本晋也監督)、『IZO』(三池崇史監督)、2006年『こおろぎ』(青山真治監督)、『立喰師列伝』(押井守監督)、2007年『サッド・ヴァケイション』(青山真治監督)などがあり今年より「オリゾンティ・アワード」も創設され、本作が受賞すれば世界初の作品となる。
『冷たい熱帯魚』
2011年 正月第二弾 テアトル新宿ほか全国順次ロードショー
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