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『ヒミズ』大ヒット御礼 染谷将太&園子温監督登壇舞台挨拶

第68回ヴェネチア国際映画祭【最優秀新人俳優賞】W受賞!
映画『ヒミズ』染谷将太×園子温監督男同士ペアルックで登場!
大ヒット御礼舞台挨拶のご報告
2月16日(木)、映画『ヒミズ』(製作・配給:ギャガ)の大ヒットを記念して、新宿バルト9で染谷将太(19)園子温による舞台挨拶とティーチインを行いました。
おそろいの「ヒミズ」スタッフTシャツで登場した二人の微笑ましいやり取りに会場からは笑いもこぼれていまいた。


●舞台挨拶概要
日程:2月16日(木)
場所:新宿バルト9
参加者:染谷将太(19)、園子温監督
MC:一言ずつご挨拶をお願いいたします。
監督:今日はお越しいただきありがとうございます
染谷:今日は寒い中ご来場いただきありがとうございます。楽しんでください。
MC:監督、本日は『ヒミズ』が公開されてから1ヵ月、既に沢山の方がこの映画をご覧になり、大ヒットしていますが、率直なお気持ちをお聞かせください。
監督:感謝の念でいっぱいです。あまり製作費も潤沢な映画ではないし、大作とタイマンはってここまで来れたのはうれしいです。
染谷:そんなに有名でもない僕が主演で、でもお客さんが入ってくださっているのは映画の仕事をしている身としてとてもうれしいです。
MC:染谷さん、『ヒミズ』が公開されてから、ご自身のまわりで何か反響はありましたか?
染谷:まわりもみんなみてくれてうれしいです。そして知らないアドレスからメールが来るようになりました。親戚も増えたかも(笑)
MC:監督、染谷さんはどんな俳優でしたか?
監督:オーディションから他の俳優とは違う臭いを持っていたし、彼のような俳優はなかなか出てこないのではと思っています。
MC:そういわれてどうですか?
染谷:ありがとうございます。『冷たい熱帯魚』をみて衝撃を受けたその帰り道、事務所から園さんのオーディションがあり、受かったら主演と聞かされて。そこからもう眠れなくて、オーディションもすごく緊張して、莫大な与えられたセリフを言って、園さんがその最中「観てるかな?」というくらい下向いていて。
「落ちたなー。」と思っていたのですが、受かってとてもうれしかったです。
茶沢をえらぶオーディションにも呼んでもらって、「誰がタイプ?」と聞かれました。結局選びませんでしたけど(笑)
<~以下、観客からの質問~>
Q: 監督に質問です。最後の川に入るシーンで、銃を空に3発撃ちますが、それはなにか社会に対するメッセージなどあるのでしょうか。
監督:僕のシーンはすごく感覚的にやっていることがおおくて、一つ一つの演出にあまり意味はないんです。徹夜あけでものすごくハイテンションで、ラストシーンはほとんどリアルタイムでカメラを回していて、つないだだけなんです。まさに大晦日の番組みたいに。
Q:園監督が古谷実さんの『ヒミズ』をなぜ映画にしたのか、教えてください。
監督:初めて原作ものをやるなら、自分で選んだものをやりたいなと持っていました。理由は特別なくて、もちろん好きな漫画だからということなんだけど、彼女探しと同じで「彼女のどこが気に入ったの?」と言われてもこれという理由がないのと同じで「しっくりきた」というのが一番でしょうね。
Q:染谷さん、絵具とか、泥とか、大丈夫でしたか?
染谷:泥のこととかは台本に書いて無くて、当日たまたま雨が降って園さんが『泥のなかを引きずるシーンを撮りたい』ということで引きずったら予想以上に泥だらけになり、なかなかカットもかけてくれないので、口の中にもめちゃくちゃ泥がはいりました。絵具は監督から「顔に塗れ」とは言われていたけれど、食べろとは言われていなくて、でも絶対演技の中で赤い絵の具を舌に乗せてやろうと思っていて。
でも本番なめてみたらすごくまずかったです‥
Q:今回で3回目の鑑賞です。ヒミズの映画の中でいったい何日間の物語なのかということと、住田だけが最後まで希望に抵抗し続けたのか、教えてください。
監督:原作だと、すごく長い時間です。映画は2時間なので、長い期間のものを2時間で描こうとするとゆるんでくるんです。『冷たい熱帯魚』も、2年くらいの事件を、1日2日の出来事にしちゃったんですね。でもこの映画について時間軸は特に考えてなかったんですが、助監督が数えていたところだと、1週間くらいの出来事だそうです。そのくらいのほうが映画がしまるので、いいですね。
あと、もう一つの質問についてですが、本当は3時間28分くらいの映画なんです。その中には茶沢を主人公にした小説版「ヒミズ」からとった話もたくさんあったのですが、編集して住田と茶沢の関係性を中心にしたんです。今回のテーマは住田の絶望は克服できるのか否かというところにテーマを絞ったからそう見えるのかなと思います。
染谷:ぼくは住田そのものだったんで、住田を演じている間本当に絶望的だったんですが、周りの人や茶沢にすごく希望を与えてもらって。すごくうれしいんですが、でも住田はすごく頑固で、すぐに希望のほうに転がれるところにはいると思うんですが、やはり15歳で、すごく頑固で。なかなか希望にたどり着かないんですね。でも最後ろうそくのシーンで、我慢しきれなくなって希望のほうに行くんです。
監督:主人公が中学生というところに、ものすごく意味があると思いますね。
監督×染谷:(フォトセッション時)
今日はふたりで『ヒミズ』Tシャツ、着てきました!
●ストーリー
愛と希望にむせかえる、まさかの「ヒミズ」実写版。魂を揺さぶる、衝撃の青春感動作!
住田祐一、15歳。願いは「普通」の大人になること。茶沢景子、15歳。夢は、愛する人と守り守られ生きること。そんな2 人に日常は、ある“事件”をきっかけに一変。衝動的に父親を殺してしまった住田は、唯一の願いである「普通の人生を全うすること」を諦め、そこからの人生を<オマケ人生>と名付け、世間の害悪となる悪党を殺していこうと決めたのだ。自ら未来を捨てることを選んだ住田に、茶沢は再び光を見せられるのか?
2012年、日本映画を新たなステージに引きずりあげる、世界が絶賛した愛と希望にむせかえる衝撃の青春感動作!!
出演:染谷将太 二階堂ふみ 渡辺 哲 吹越 満 神楽坂 恵 光石 研 渡辺真起子 黒沢あすか でんでん 村上 淳 窪塚洋介/吉高由里子/西島隆弘(AAA)/鈴木 杏
監督・脚本:園子温
原作:古谷実「ヒミズ」(講談社『ヤングマガジン』KCスペシャル所載)(c)古谷実/講談社
製作:依田巽/吉岡富夫
エグゼクティブプロデューサー:小竹里美
プロデューサー:梅川治男/ 山崎雅史
製作・著作:ギャガ・講談社
制作プロダクション:ステューディオスリー
配給・宣伝:ギャガ
(c)「ヒミズ」フィルムパートナーズ ≪PG12≫
2011年/日本/カラー/アメリカンビスタ/ドルビーSR/129分
『ヒミズ』
大ヒット上映中!
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